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 ぶらり歩き   
 19. 鶴見川を歩く (1)   平成21年10月18日
 2月から8月にかけて鎌倉街道上道を歩いた後、主要な街道を歩くことは諦めて、近場の鶴見川を河口から源泉までを2回に分けて歩くことにする。

 鶴見川は長さ42.5kmの一級河川で、流域内には200万人弱の人々が生活し、流域内人口密度では全国第1位といわれている。こういう言葉があるのか知らないが、都市型河川といえる。そして、都市型河川であるため、東京湾に生息するはずのないアザラシのタマちゃんが迷い込んだときには、大勢の見物人が押し寄せ、大騒ぎとなったが、それも7年も前のことになる。

 初秋の心地よい天気に恵まれ、9時にJR鶴見線・鶴見小野駅でSさんと待ち合わせて歩き始める。小野という地名は、江戸時代末期から明治初期に新田開発に尽力した小野家に由来するそうで、駅前には秋祭りの提灯、幟り旗を飾り立てた小野弁才天がある。

 小野弁才天の先を右折して両側に工場、水再生センターや環境エネルギー館等が建ち並ぶ道を鶴見川河口に向かう。河口には横浜市の高齢者保養研修施設「ふれーゆ」の建物が建ち、その海辺では初秋の日和を楽しむ釣り人が思い思いに釣り糸を垂れている。対岸には東京電力・横浜火力発電所の2本の煙突(写真1)が青々とした秋空を背景に美しい造形美を見せて聳え立っている。

 ここから鶴見川の源泉を辿るウォーキングを開始する。元来た道を戻り、再び鶴見小野駅の前を通り、鶴見線のガード下を潜り、鶴見川の河岸に出る。潮見橋近くの河岸には、リバーサイド立地を売り物にしていると思える中層マンション群(写真2)が建て並んでいる。河口に近いことから川岸には釣り船やモーターボート等が係留され、川中には黒鵜かもめが羽を休めて仲良く日向ぼっこしている。左岸に沿って歩いていくと、潮見橋を過ぎたところに潮田の渡し跡と書かれた碑(写真3)が建っている。

 旧東海道の国道15号線を越え、鶴見川橋を渡って右岸を歩く。JR東海道線、横須賀線などの陸橋の下を過ぎると、横浜市の鶴見川漕艇場第39回横浜市民ボートレース(写真4)が開催されていた。対岸には応援団らしい大勢の観客が認められるが、レースは勝負を云々というよりも日頃の練習の成果を試そうという楽しい雰囲気が感じられる。 
    

写真1 鶴見川河口 横浜火力発電所

写真2 潮見橋辺りのマンション群

写真3 潮田の渡し跡

写真4 横浜市民ボートレース

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